平成23年度 秋季宗教法学会 企画書 :: ARL: 宗教法学会

平成23年度 秋季宗教法学会 企画書

10月 11th, 2011  |  category 大会詳細

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シンポジウム:砂川政教分離裁判とその後
― 国公有地上の宗教施設をどのように取り扱うか―

                          田 近  肇(岡山大学)
                          高畑英一郎(日本大学)
                          片桐 直人(近畿大学)

<企画の趣旨及び概要>

 平成22年1月に判決が出された砂川政教分離訴訟最高裁判決は、宗教施設に対して公有地を無償で提供する行為の合憲性について、目的効果基準とは異なる枠組みを用いて違憲との結論を下した。目的効果基準そのものに対する疑問は以前から存在したが、この判決によって、必ずしもこの基準それ自体が放棄されたわけではなく、その結果、この判決は、一方では、どのような場合には依然として目的効果基準が妥当し、どのような場合には新たな判断枠組みが妥当するのかという新たな論点を生み出したように思われる。
 他方で、この判決の影響は、憲法の政教分離規定の解釈という理論的な側面にとどまらない。宗教施設に対して公有地を無償で提供し続けることは違憲であるという結論は、多くの地方公共団体にも違憲状態を解消するための対応を迫ることとなった。地方公共団体が所有する土地の上に宗教施設が存在している例は広くみられると言われ、本判決後の各地方公共団体の調査によって、神社や鳥居だけでなく、仏教式の慰霊施設やキリスト教の殉教碑が公有地に存在している事例も明らかになっている。
そこで、このシンポジウムでは、砂川政教分離裁判最高裁判決が憲法解釈にどのような影響をあたえるのかという解釈論的な側面と、今後、国及び地方公共団体が違憲状態を解消するためどのように対応したらよいのかという実務的な側面の両方の側面から、国公有地上の宗教施設と政教分離原則の問題について取り上げたい。
その際、砂川政教分離裁判最高裁判決の理論的な分析を内容とする報告のほか、同判決と同日に出された富平神社事件最高裁判決が国有境内地処分法の例を引いて論じていることから、国有境内地処分法についての報告も必要であろう。
また、平成22年12月に空知太神社事件の差戻後控訴審の判決が下されており、それを踏まえて、違憲状態を解消するためにどうすべきなのかについて考えることにしたい。その際、一口に「国公有地上の宗教施設」と言っても、当該施設が国公有地に所在するに至った経緯や根拠、宗教性の強弱、当該施設の利用状況などの具体的事情は千差万別であろうと推測され、そうした実情を紹介する報告のほか、そうした土地の権利関係を私法的な観点から考察する報告も盛り込むこととしたい。

〔スケジュール〕

第1部 [砂川政教分離裁判]    (10:00~12:00)

 
1.砂川政教分離訴訟とその影響(PDF)      
     田近 肇(岡山大学)      〈10:00~10:20〉 
2.空知太神社事件最高裁判決と目的効果基準(PDF) 
     中島 宏(山形大学)      〈10:20~11:00〉

 
  (休 憩)                

3.国有境内地処分問題の憲法史的展望(PDF)   
     大石 眞(京都大学)      〈11:10~11:50〉 
 
 (昼休み)                 (11:50~13:20)
 

【総 会】               (13:20~13:50)

     総会議題(PDF)

第2部 [砂川政教分離裁判への対応]  (14:00~17:00)

4.空地太神社(砂川)訴訟最高裁判決等にかかわる地方自治体の反応および対処の現況(PDF)      
     矢澤澄道(月刊『寺門興隆』編集発行人)〈14:00~14:40〉
5.公有境内地と時効取得(PDF)           
     竹内康博(愛媛大学)            〈14:40~15:20〉
  (休 憩)

第3部 [ディスカッション]      (15:30~16:30)

→宗教法学会秋季学会 会場のご案内
→資料一式をまとめてダウンロード(PDF)
(PDF)

                     

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